JR札幌駅の北、観光客も多く訪れる北海道大学札幌キャンパス(札幌市北区)で、カラスが人を襲う被害が増えている。悩んだ職員が目を付けたのは、天敵のタカ。今春から一掃作戦が始まっている。 東京ドーム5~6個分、約30ヘクタールの森林がある札幌キャンパスは、学生だけでなく市民の憩いの場であり、クラーク博士の足跡などをたどる観光スポットでもある。そうした人の動きにもカラスは慣れていて、人が近づいても逃げもしない光景があちこちで見られる。5~7月の繁殖期には、巣がある木の近くを通る人たちを威嚇。頭上近くを飛び、「頭を蹴られた」「血が出た」などの被害報告も寄せられている。 人の多い地域から少しでもカラスを遠ざけられないか――。そう考えた大学職員が、テレビで見たニュースを参考にタカで追い払う方法を提案。4月から「作戦」を始めた。