過去最多のペースで増え続ける児童ポルノ事件で、実母ら保護者が子の裸の画像などを撮影・販売して摘発されるケースが目立ち始めた。インターネットの下着販売サイトを介して知り合った男らに依頼されて、撮影をOKすることが多く、今年、母親らが少なくとも12人逮捕された。画像がいったんネット上に流出すれば、回収するのは事実上不可能で、警察庁は関係省庁と連携し、被害防止対策を進める。【千代崎聖史、鈴木一也】 11月12日。仙台地裁の法廷に、裁判官の説諭が響いた。 「母親として身をていしてでも守らなければならない子供に、性的虐待と同一視できる行為をした。しかも、動機が金を得るためなど言語道断。今後は愛情を注いで養育してください」 懲役1年、執行猶予3年の判決=確定=を受けたのは、兵庫県に住むパート職員の母親(23)。堺市の無職女(20)に「1枚1000円以上で買い取る」と誘われ、郵送してきたデジタルカメラで