もういいかげん世代交代をしなければならない時期のような気がする。私くらいまでの戦後世代は右肩上がりの経済成長の恩恵を強く受けてきており、サブカルチャーの影響は下の世代にも大きな影響を及ぼしている。しかし、戦前にも豊かな大衆文化はあったのだし、自分たちの担ってきた社会や文化とはどのようなものであったのかをより客観的に見直すべき時期が来ているのだろう。しかしながら、往々にして人は自分の覚えたことこそ最も本当に知ってはいないのかもしれない。竹内一郎氏の本について宮本大人氏がその問題点を指摘して、少なくともはてなでは多くの反応があったのを見た。毎日新聞の「マンガの居場所」で知っている人がいると思うが、緻密に論証を積み重ねていく正統的な学者であり、その誠実さは「マンガの居場所」の本からもうかがえるし、夏目房之介氏も絶大な信頼を置いている人だ。多少マンガを研究したいと思った人であれば夏目以後の研究成果