【カイロ時事】サウジアラビアのアブドラ国王は25日、立法権がない議会に当たる諮問評議会への女性の参加や、自治評議会(地方議会)の女性参政権を認めることを明らかにした。女性の権利が大きく制限されている保守的なイスラム国家サウジで、参政権が認められるのは初めて。 AFP通信によると、アブドラ国王は諮問評議会での演説で、地方議会選で女性の投票や出馬を認めると言明。今度の地方議会選の投票は29日に行われるため、その次の約4年後の選挙で女性の投票が実現する見込み。 一方、同国王は、国王任命制の諮問評議会についても「高位聖職者などとの協議で、次期諮問評議会への女性参加を容認することを決めた」と語った。 サウジでは、独裁政権が連鎖的に打倒されている民衆運動「アラブの春」に触発された女性の権利拡大要求が活発化。インターネットの交流サイト「フェイスブック」でもこうした声が広がっており、国王が改革に乗り
チュニジア、エジプトで「民衆革命」が高揚したとき、中東研究者の多くは、「これはシリアには波及しないだろう」、と見ていた。まがりなりにも民主化と政治参加の経験があるエジプトやチュニジアと比べて、シリアの体制は全く性格が異なるからである。シリアの人々は「ここで立ち上がったら百返しの報復を受けるのがオチだ」と考えるに違いない――。 この読みは、3月半ばまでは正しかった。2月始め、シリアでも「怒りの日のデモに参加しよう!」という呼びかけがネット上で行われたが、誰も集まらなかった。弾圧への警戒が、シリア人の意識下に強烈に根付いていた。 ところが、そのシリアで反政府デモが激化している。特に南部のダルアーでは、3月18日から数日にわたりデモ隊と官憲の衝突が続き、死者が100人近くにも上っているようだ。 何故「無風」と思われたシリアで、突然反政府運動に火がついたのだろうか。シリアとエジプトの間をつなぐもの
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