ディーラーを介さずに自動車を直接販売することは許さない――先週、ノースカロライナ州でそんな法案が可決され、物議を醸している。 同州の上院商業委員会が満場一致で可決したこの法案は、すべての自動車メーカーを対象としているが、真の標的はサンフランシスコの高級電気自動車(EV)メーカーのテスラモーターズ。同社は米自動車業界で唯一、ディーラーを介さない直接販売を基本とする自動車メーカーだ。 今回の法案は、同州の自動車ディーラー協会の後押しを受けたもの。彼らを支持する州上院議員のトム・アポダカ(共和党)いわく、法案の目的はメーカーとディーラーの不公平な競争を防ぐことだという。しかし、何が「不公平」かは明確ではない。現に、アップルがネット上あるいはアップルストアで自社製品を消費者に直接販売することは問題になっていない。 とはいえ、ディーラーがテスラを脅威に感じるのも無理はない。昨年6月に同社が発売した「