企業の業務システムへのパッケージソフト導入が進むなか、ERP(Enterprise Resource Planning)の選定や導入で失敗したり後悔しないためには、ITベンダーのいわゆる宣伝や常套句に惑わされない的確な意志決定が重要となります。 この連載コラムでは、ERPの選定や導入などの際に見抜くべきポイントや、おさえておくべきツボを企業のIT戦略アドバイザーであるITR(アイ・ティ・アール)のシニアアナリストである浅利浩一氏が、経営トップ/経営層などに向けて企業戦略等とからめてズバリ、分かりやすく解説します。 前回の連載では、ERPパッケージの特性として、「連携性」「一元性」「同期性」「横断性」の4つについて述べた。それでは、この4つが導入の効果に直結するのであろうか? 経営者が投資を判断するときの基準は、突き詰めれば「売り上げがあがるのか?」と「コストが下がるのか?」の2つしかないだ