2017年、坂本龍一はわれわれに新境地をのぞかせた。8年ぶりに発表した新作アルバム『async』では、雨や風の音、金属音、擦れや残響、朗読する人の声などをサンプリングし、“楽器で演奏していない音”を音楽化することに挑戦。一方、その楽曲を14チャンネルの音響システムで再現し、映像などの表現も組み合わせたインスタレーション作品「設置音楽」として、展覧会形式で披露した。現在、その「設置音楽」シリーズの続編で、『async』から続く一連のプロジェクトの最新版とも言える《IS YOUR TIME》が、東京・初台のICCで公開されている。 展示空間にはピアノ、LEDモニタと14チャンネルの音響を実現するスピーカー、そしてラジオも配置されている PHOTOGRAPH BY MASANOBU MATSUMOTO このインスタレーション作品を特徴づけるのは、真っ暗な空間に置かれた一台のピアノだ。天板には埃が
![現代音楽家・坂本龍一が挑む 新しい音楽のかたち - T JAPAN:The New York Times Style Magazine 公式サイト](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/8c0859b601f5d8fb7bc95753383b6676e3515045/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fd1uzk9o9cg136f.cloudfront.net%2Ff%2F16783302%2Frc%2F2018%2F08%2F15%2Fe2eb1ea0ed154b6e70cacb432158c2f0ba21dce3_xlarge.jpg)