高圧注水系の冷却システム 東日本大震災で被災した東京電力福島第一原子力発電所3号機で、炉心を冷やす緊急システムの配管が破損した疑いがあることが、24日に公表された東電の解析結果からわかった。東電は「想定を大幅に超える大きさの津波」が事故原因だとしてきたが、解析が正しければ、津波の到着前に重要機器が地震の揺れで壊れていた可能性がある。 解析によると損傷の可能性があるのは、過熱した核燃料が空だき状態になるのを防ぐため、原子炉の水位を保つ緊急炉心冷却システム(ECCS)の一つ。「高圧注水系」と呼ばれる冷却システムだ。核燃料の余熱による水蒸気が主な動力源なので、電源がなくても動く。 東電によると、3号機では3月11日の津波で外部からの電源がなくなった後、別の装置で原子炉を冷やしていたが、翌12日昼ごろに止まった。水位低下を感知して冷却方法が高圧注水系に切りかわると、水位はいったん回復。その後