一戸町の一野辺製パン(資本金4千万円、一野辺克彦社長)は27日、盛岡地裁から破産開始決定を受けた。東京商工リサーチ盛岡支店などによると、従業員146人は全員解雇した。解雇者数は県内では近年最大規模とみられる。負債総額は約8億2千万円で、今年2番目の規模。各自治体などによると、9市町村、約1万6500食の学校給食を受託しており、影響が懸念される。 同支店などによると、同社は1948年個人創業、56年法人設立。県北や八戸市近郊が営業エリアで、「タマゴパン」などで知られる。ピーク時の95年ごろの年間売上高は約41億円。その後消費動向停滞や競合事業者の台頭で減収基調に転じた。