貸切バス業界は、2015年ころには中国などからの「爆買い」ツアーで活況を呈し、「新車の発注が集中して、納車まで2年待ち」といわれるほどでした。しかしその後、「爆買い」は急失速し、大きな変化が起こっています。 インバウンド需要は2000年代から 中小バス会社の独壇場だったワケ 2015年ころ、東京・銀座の免税店前や大阪・道頓堀橋の上では、買い物袋を両手に抱えたインバウンド(訪日外国人)のツアー客があふれ、彼らを迎えに来た貸切バスが列を作っていました。停車できる場所が見つかるまで、周囲を何周も回り続けるバスも多く見かけたものです。 しかし翌2016年、このような「爆買いツアー」は激減しました。2015年はほぼフル稼働だったという貸切バス事業者の経営者は、「2018年春の車両稼働率は1割台」と嘆いています。そのあいだに、貸切バス業界にはどのような変化が起こったのでしょうか。 銀座の免税店前に乗り