五輪汚職は一体どこまで広がるのか。東京大会組織委員会元理事の高橋治之容疑者が、公式マスコットの「ミライトワ」や「ソメイティ」のぬいぐるみを製造・販売した「サン・アロー」にも便宜を図り、見返りに約800万円を受け取った疑いが浮上している。司直の手は多方面に伸び、汚職は底なし沼の様相だ。 ◇ ◇ ◇ 「となりのトトロ」など人気ぬいぐるみの販売を数多く手掛けるサン・アローは、1998年の長野五輪でも公式マスコット「スノーレッツ」のぬいぐるみを販売。東京大会をめぐり、高橋容疑者と同じ慶応大出身でつながりがあった同社幹部らは2018年ごろ、高橋容疑者に「今回もお願いします」と依頼したという。その後、組織委とライセンス契約を結び、公式マスコットのぬいぐるみ販売にこぎつけた。サン・アロー側は高橋容疑者のゴルフ仲間の知人が経営する会社に送金。“ゴル友”を通じて高橋容疑者に約800万円が渡ったという。