ぜひ、海外の方々にも私の作品を読んでいただきたいと思っています。 ──雨穴さんの本作はページをめくる楽しさがある作品ですが、紙の本で出版することに思い入れはありますか?また、紙の本ならではの工夫はありますか? 雨穴氏: 私は、小説を読むのは紙でも電子書籍でもどちらでも好きです。 ですが、自分が小説を書いて出版するからには、ひとつのマテリアルとしてみなさんにお届けしたい気持ちがあります。 おっしゃっていただいた通り、いちばん気をつけているのは「ページ割り」です。印刷されている画像と、それを説明する文章が、必ず同じ見開き1ページに収まるようにしています。 自分の小説はエンターテイメントですので、リーダビリティ、読者さんの読み心地のよさを常に提供したいと思っています。 ──過去、雨穴さんのビジュアルは歌舞伎の黒子を意識しているというお話がありました。海外で作品を出版するにあたって、改めて雨穴氏の
