最初の頃は、とにかく「キエルになる」ことで必死だった ──最初にひいろ監督に伺いたいのですが、『夢王国と眠れる100人の王子様』(以下、『夢100』)のアニメ化に監督として参加することになった経緯を教えてください。 ひいろゆきなさん(以下:ひいろ):アニメ会社の社長さんからお電話をいただいたのが最初です。『夢100』というタイトルは、それよりも前に聞いたことがあって。「100人も王子様がいるって、もしアニメになったら、誰が(監督を)やるんだろう。大変そうだな」と思っていたんですよ(笑)。だから、まさかその話が自分のところに来るとは、と驚きました。 ──では、監督が最初に考えたのは、どうやって大勢の王子さまを登場させるか、ということだったのですか? ひいろ:本当に100人出そうと思ったら、1話で10人出しても10話かかりますからね(笑)。でも、私が参加した時点で、全体の構成はある程度できあが