インターネットにより、人々は「自分に都合の良い、あるいは、自分の政治信条に合った情報」ばかりに触れやすくなり、さらに「分断」が進んでいく。 これが、いまの「定説」だと僕は思っていたのです。 ところが、この新書では、10万人規模の大規模調査(ネットでのアンケートで、どのくらいの人が正直に答えるものなのだろうか、と疑問ではあるのですが)によって、その「定説」に反論しているのです。 図1は、我々が行ったアンケート調査で、「ネットで実りある議論をするのは難しいと思うか」を尋ねた結果である。調査は2017年8月に実施し、サンプルはウェブモニター調査会社のモニター1890人である。 「ネットで実りある議論をするのは難しいと思う」という人が、47%と半分に達している。難しいと思わない人はわずか7%にとどまっており、圧倒的多数派がネットの議論は不毛だと考えていることになる。 ネットでの議論が相互理解に向か
![「ネット」がアカンようにするのではなく、その人が元々アカン人だということを「ネット」が暴く。](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/e0057cf669900fe5faf63210b57c5526185fabf3/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fblog.tinect.jp%2Fwp-content%2Fuploads%2F2019%2F11%2F46860575584_9d5d2388f1_k.jpg)