戦後の経済復興。その一端として1949年に開幕しながら、突然、ひっそりと幕を閉じた女子競輪。それから半世紀の空白を経て復活した「ガールズケイリン」が、今年で5年目を迎える。高校生、教師、主婦、アパレル店員、テレフォンオペレーター、美容師。その他に元五輪選手から転身し、競輪界に飛びこんだ女たちなど、その数はのべ102人になった。もう後がない、という思いで自分の二本の脚を信じて飛びこんだ女たち。「記憶のギャンブル」と言われる競輪。この夏、デビューする新人のひとり、亀川史華はどのような思いを胸にスタートラインに立ち、どのような記憶を観客に刻むのか。(作家 伊勢華子/Yahoo!ニュース編集部) ジャッ、ジャッ、ジャッ。背中をぐっと丸めて頭を低く屈(かが)めていると、耳元でチェーンの回転音と、タイヤが路面にぶつかる音が滝のように鳴り響く。ドクゥ、ドクゥ、心臓の鼓動がハンドルを握る指先にまで伝わって
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