今年、私が読んだ本の中からベストテンを選んでみた。断っておくが、あくまで客観的にして公正無私な選出である。 まずは小説から。 1.古川日出雄『アラビアの夜の種族』(角川文庫) 圧倒的な筆力にただただ驚くばかり。 2.五味康祐『秘剣・柳生連也斎』(新潮文庫) 剣豪小説の頂点。 3.椎名誠『武装島田倉庫』(新潮文庫) 超高密度の辺境小説集。 4.山本幸久『凸凹デイズ』(文藝春秋) 人物造形と会話が抜群。 5.中島京子『均ちゃんの失踪』(講談社) 安定度ナンバーワン。 6.田中啓文『ハナシがちがう』(集英社) どうしてこんなに上手い作家がもっと評価されないのか? 7.パノス・カルネジス『石の葬式』(白水社) ギリシア人作家がガルシア=マルケスを忠実にパクッた佳品 8.荻原浩『明日の記憶』 とても他人事と思えなかった。 9.マーガレット・シンプソン『マハーバーラタ戦記』(PHP) インド最大の叙事