先日、渋谷アップリンクにて原一男監督の『ゆきゆきて、神軍』を鑑賞してきたので感想文を書く。実は初見だったのだけど、脳が沸騰するくらい面白かった。上映後には原監督と映画史研究家の春日太一さんのトークショーがあり、そこで原監督が「これ、30年前の映画だけど全然古くないでしょ?」とおっしゃっていて、「はい、全然古くありません!」と思った。 感想を書くからにはもちろんブログを読んでくれた人に鑑賞を勧めたいのだけど、連日満席らしいのでチケット取りづらいかもしれません。 たったひとりの「神軍平等兵」奥崎謙三 そんな『ゆきゆきて、神軍』とは、アナーキスト・奥崎謙三を追ったドキュメンタリー。マイケル・ムーアやマーティン・スコセッシも絶賛しているらしく、日本のドキュメンタリー映画を代表する傑作であるといわれている。 問題はこの映画の主人公である奥崎謙三という人なのだけど、彼は言葉を選んでいえば「昨今なかなか