発達障害で困ることというと、どんなことを思い浮かべますか。乳幼児期ですと、対人関係が希薄。こだわりが強い。集団参加がうまくできない。大人の指示を聞かない。そういう「困った行動がある」というイメージが浮かぶと思います。 これらの困った行動は、どれも、大人側から見ての困った行動です。つまり、「この子は、こんな困った行動をするんです」と、大人たちが感じている行動です。 小学校に入った後もしばらくは同様です。集団行動が苦手。空気を読まない。授業に集中しない。小学校の前半ぐらいまでは、大人側から見て「困ったことだ」と感じる行動が多いのです。 ところが、思春期以降になると、発達障害で困ることの内容が変わってきます。自己肯定感が低い、うつ、不安などの二次障害が生じてきます。このため、どちらかというと困りごとの内容が本人の内面の問題になってきます。 大人から見て困った行動があるという相談が中心になるのは、
発達障害について、精神科医で信州大付属病院子どものこころ診療部長の本田秀夫さんに聞きます。(聞き手・松本航介) 中学1年生の女の子のエピソードを紹介します。彼女は、誰からも発達障害だとは思われておらず、少し付き合いが悪いかな、という程度の普通の女の子とみられていました。 ある日、中学の部活で、部員みんなで試合に行くのに、「駅前で集合」と言われました。その時、ほかの女子部員たちから、「私たちは先にコンビニで集まって、それからみんなで一緒に駅まで行こう」と誘われました。 ところが、彼女は何と答えたかというと、「面倒くさいから、私は一人で行くわ」。 中学生くらいの女の子は、グループで一緒に行動するのが好きですよね。駅で集合するときも、300メートルも離れていないようなコンビニにわざわざ集まって、そこから全体の集合場所まで仲良く歩いていく。そういうのが楽しいのです。 そんな女の子同士の付き合いを自
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く