最近、少し不思議な事に気付いた。とても優秀なプロジェクトマネジャー(プロマネ)2人から続けて話を聞く機会があった時のことだ。片方がユーザー企業側のプロマネ、もう片方がITベンダー側のプロマネで、どちらも「私、失敗しないので」と言えるほどの力量の持ち主である。だからプロマネの極意の話になると両者ともよく似ている。だが1つだけ、2人の認識が決定的に異なった。何かと言うと見積もりのタイミングだ。 まずITベンダー側のプロマネは「要件定義の後に概算見積もり、基本設計の後に詳細(正式)見積もり」と言う。この認識については、多くのプロマネや技術者がアグリーするだろう。「えっ、最近の客は要件定義をまともにできないから、そんなので見積もったら、いくら概算とはいえロクな見積もりはできないよ」などと、まるでこの「極言暴論」のようなツッコミを入れてくる読者もいるかと思うが、原則としてこの認識は正しいだろう。 だ