北大西洋条約機構式の兵科記号(NATO Joint Military Symbology)について解説する。北大西洋条約機構(NATO)において、共同作戦の標準化のために兵科記号も標準化されている。 NATOの標準兵科記号は、すでに広く使われていたアメリカ陸軍が用いてきた兵科記号をNATO標準としたものであり、最初の標準規格APP-6が公布されたのは、1984年11月であった。標準化文書名はSTANAG-2019である。次いで、改定版のAPP-6Aは2000年12月に公布され、APP-6Bは2008年6月、APP-6Cは2011年5月に公布されている。2024年時点の最新版はAPP-6Dであり、2017年10月に制定された。これらのAPP-6は、アメリカ軍の規格(MIL-STD-2525)とは若干の差異がある場合がある。