「優しく穏やかでまじめ」-。そんなイメージの「草食系男子」の新しい消費志向に対応しようと、売り手側企業も真剣に向き合い始めた。年齢層は20~30代。スイーツやファッション、美容に関心が高い一方、かつて若者が夢中になった高級車やオートバイなどには振り向きもしないのだという。 雑貨専門店「横浜ロフト」では、今年2月から男性向けの弁当箱販売コーナー「弁当男子」を設置した。外食を控える内食回帰の流れもあるが、若い男性が多く訪れるようになり、今年4月の売り上げは前年同月比約80%増だ。ロフト広報では「エコ意識の高まりもあって、夕食の残り物でさらりと弁当をつくる若い男性が増えているようだ」と話す。 ファッションでもこれまで主に女性のアイテムだったストールや革製小物に若い男性が関心を強めている。松屋銀座の3~4月の男性用ストールの売り上げは、前年同期比約40%も増えた。かつては首周りのしわを隠せることか