ロサンゼルス(CNN) 毎朝1台の車に乗り合わせ、職場へ向かう3人の男性たち。数年前までは、対立するギャングのメンバーとして抗争を繰り返す「敵同士」だった。それぞれ刑務所の出入所を繰り返した末に再出発を決意し、環境業界の職に就いた。就職に向けて職業訓練を支援したのは、ロサンゼルスを拠点に活動する非営利団体(NPO)「ホームボーイ・インダストリーズ」だ。 「もう殺し合いはしなくていい。同じ人間同士、共に生きることを覚えなければ」――そう話すリカルド・レイエスさんの表情は明るい。過去10年間、麻薬がらみの犯罪で刑務所入りを繰り返した。9歳と7歳になる娘が誕生した日も服役中で、立ち会うことができなかった。「人生を無駄にしていたと、今は思う。子どもをつくっただけで父親になった気でいたが、そうではなかった」 08年5月の出所を最後に、レイエスさんは生まれ変わる決意をする。ホームボーイが提供する太陽光