「限られた時間内に、少しでも距離を稼ごうと考えるのは当たり前。そんな危ない話ではないのか」と、食品や精密部品を運ぶ岡山県のトラック経営者。国交省とネクスコ3社が1月20日に同時発表した「高速道路の深夜割引の見直し」(2024年度中を予定)が、働き方改革に向けて時短に取り組むトラック事業者の新たな懸念となった。 ドライバーの労働環境を改善するためにトラック業界も「深夜割引の拡充」を要望してきたが、このままでは中型運転免許が創設されたときと同じように「現場の声が中途半端に伝わった」という印象を残しそうだ。 ■歩合に影響 現在は午前0時から同4時の間に、一瞬でも高速道路上にいれば全区間に深夜割引が適用される。見直しによって「割引適用の時間帯が午後10時~午前5時に広がるのは助かるが、その時間帯に走った分だけが3割引ならSAで休んでいる暇はない…と考えるドライバーも出る」と話すのは冒頭の社長。同社