会社のためにどれだけ骨身を削って働こうと、努力が報われない。そんな逆風のなかでも自らの信念を貫き続け、世界的偉業を成し遂げた男がいる。今日発売の「週刊現代」で、決して平坦ではなかったその苦悩の道のりを追う。 ジョブズと並ぶ日本人 「フラッシュメモリーの登場によって私達の生活は驚くほど一変しました。この発明による舛岡さんの社会への貢献は、同じエンジニアの目から見てもノーベル賞に値するほどの価値があると思います」(半導体メモリー開発企業・フローディアの奥山幸祐社長) 米国、シリコンバレーにあるコンピューター歴史博物館。スティーブ・ジョブズやビル・ゲイツといった錚々たる面々と並んで、一人の日本人の写真が掲げられている。 舛岡富士雄(75歳)。あまり聞き馴染みのない名前かもしれないが、'87年、東芝の研究者時代に「フラッシュメモリー」を世界で初めて開発した人物だ。 小さく、安く、大容量。そして何よ