ブックマーク / science.srad.jp (11)

  • ハチノスツヅリガの幼虫の唾液にポリエチレンを分解する酵素 | スラド サイエンス

    ポリエチレン (PE) の酸化と解重合を可能にする酵素がハチノスツヅリガの幼虫の唾液から発見された (論文、 マルガリータサラス生物学研究センターのプレスリリース、 The Register の記事)。 研究を率いた Federica Bertocchini 氏は趣味の養蜂家でもあり、蜜蝋をべる養蜂の害虫であるハチノスツヅリガの幼虫 (以降、幼虫) を捕まえてPE製の袋に入れておいたところ、袋に穴をあけて逃げ出してしまったことが研究のきっかけとなった。 Bertocchini 氏の研究グループは幼虫が PE をべて生分解できるという研究成果を 2017 年に発表しており、2020 年には別の研究グループが幼虫の腸内細菌叢とのかかわりを示唆する研究成果を発表している。 微生物による PE の生分解は非常に長い時間を要するだけでなく、紫外線照射や加熱といった非生物的な事前の酸化処理が必要と

  • 気体から固体への状態遷移は「凝華」表記に | スラド サイエンス

    2022年年度の化学教科書からは使用する用語に大きな変化があったそうだ。啓林館の教科書用語の変更を説明した資料によれば、固体から気体に変化する状態遷移を従来と同じく「昇華」、気体から固体に変化することを新たに「凝華」と呼ぶことになったという。従来はどちらも昇華と呼称していた。このほかにも化学式のうちイオンを表す化学式を「イオンの化学式」と呼んだり、これまでは3~11族元素を「遷移元素」として扱っていたが、BeとMgがアルカリ土類金属になったことでこれも3~12族元素に変更されるなどしている。経緯の一部に関しては理系のための備忘録の記事が詳しい(啓林館 教科書用語の変更について[PDF]、難関大に行きたい人へさんのツイート)。 nemui4 曰く、

  • 中部大学、簡単なガンマ線を利用して発電手法。使用済み核燃料の冷却などに応用も | スラド サイエンス

    中部大学などの研究チームが、身近なエネルギーを電気に変える環境発電の一環として、ガンマ線を使って簡単に発電する方法を開発したと発表した(中部大学プレスリリース[PDF]、テレ東BIZ[動画])。 研究チームは、安価なマグネタイト(Fe3O4)の微粒子を分散させた水にガンマ線を当てると水の電離が発生し、マグネタイトが電子を取り込み、還元されることを発見したという。先の分散液に電極を設置、磁石を近づけて一方の電極に集めてみたところ、電気が流れることが確認されたとしている。現時点での発電効率は0.5%ほどであるという。テレ東BIZの動画内の堤内要教授の話によれば、原子力発電所の使用済燃料貯蔵設備に組み込めば、使用済み核燃料の貯蔵設備からの発電も可能になり、先のウクライナにおける停電問題のような停電事例にも対応しやすくなるのではないかと考えているとのこと。

  • EU、来年にも食品添加物としての二酸化チタン使用禁止へ | スラド サイエンス

    若干旧聞だがEU加盟各国は 8 日、品添加物としての二酸化チタン (E171) の使用を 2022 年から禁ずるという欧州委員会 (EC) の提案を承認した (Daily News 08 / 10 / 2021、 Q & A、 SlashGear の記事)。 欧州品安全機関 (EFSA) は EC の要請に応じて E171 の再評価を行い、もはや品添加物として使用した場合に安全とはいえないとの結論を 5 月に発表していた。主なポイントとしては、E171 に含まれる二酸化チタンの 50 % はナノスケール粒子 (100 nm 未満) であり、経口摂取した場合の吸収量は少ないものの体内に蓄積されることや、それによる遺伝毒性の懸念が排除できないことが挙げられている。 加盟各国が承認したことで、年末までに規制案への反対意見が提出されなければ条文が 2022 年の早い時期に発効し、6 か月間の

  • 気候変動の良い点と悪い点をまとめて批判を受けた BBC の子供向けコンテンツ、良い点をすべて削除 | スラド サイエンス

    英 BBC の子供向け教育コンテンツ「Bitesize」の気候変動に関する記事では気候変動の良い点と悪い点がリストアップされていたのだが、批判を受けて良い点がすべて削除されている(The Guardian の記事、 修正前のInternet Archive スナップショット、 現在のバージョン)。 気候変動の利点として挙げられているのは、気温の上昇によりこれまで育たなかった作物が育つようになる、作物の収量が増える、シベリアなどの永久凍土が解け、石油などの資源がより多く得られるようになる、海の氷が解けて新たな航路が利用可能になる、新しい観光地が生まれる、温くなるのでエネルギー消費が減る、といったものだ。 記事は一般中等教育修了証 (GCSE) の地理の試験に向けた学習用に書かれたものだが、試験委員会 Eduqas によれば、情報は GCSE のカリキュラムからとられたものではないという。GC

  • ムペンバ効果が実証される。温度むらのある物質は均一な温度の物質より早く冷える | スラド サイエンス

    お湯が冷たい水よりも先に凍ることがある。1963年にタンザニア13歳の少年、ムペンバ君は、熱い水のほうが冷たい水よりも早く凍ることを発見し、学校で研究成果を発表した。この「ムペンバ効果」が起きる原因は、確実な再現方法がなかったことから、物理学永遠の謎だった。 この長年の謎が、サイモンフレーザー大学の物理学者Avinash Kumar氏とJohn Bechhoefer氏の研究により、この謎は解明されることとなった。同チームはもともとムペンバ効果について研究していたのではなく、「水の単一分子に近い大きさのガラスが水中でどのように動くか」を研究していたもので、たまたま水分子に近いサイズの高温のガラスビーズが、低温のガラスビーズよりも速く冷却されることを発見。今回の成果につながったという(ナゾロジー、Science News、Smart News、GIGAZINE)。 あるケースでは、高温のビーズ

  • 地球温暖化を信じているほどエコ活動をしなくなるという調査結果 | スラド サイエンス

    600人のアメリカ人を対象とした1年間の調査の結果、地球温暖化を信じている人は懐疑派よりエコ活動をしていないということが分かったという(Pacific Standard)。 この研究では地球温暖化についての質問への回答から調査対象を「懐疑派」(温暖化を信じていない)、「慎重派」(温暖化をそこそこ信じている)、「憂慮派」(温暖化を強く信じている)の3つに分類して追跡調査した。 政府による地球温暖化対策については「憂慮派」の支持が一番高く、「懐疑派」が一番低かった。しかし個人で出来るエコ活動である「リサイクル」や「公共交通機関の利用」、「エコバッグの利用」、「環境に優しい商品の購入」等を行なっているのは「懐疑派」が一番多く、「憂慮派」が一番していないという。 心理的な現象の事で、過去にスラドでも「エコな車」に乗るほど交通法を破るという例が紹介されている。

  • 国際宇宙ステーションで謎の細菌が見つかる、地球外のものである可能性も | スラド サイエンス

    国際宇宙ステーション(ISS)の外壁で細菌が発見され、これが地球外のものである可能性があることが話題になっている(INDEPENDENT、トカナ、Slashdot)。 トカナの記事では「“未知の生命”が国際宇宙ステーションで採取」「人類とエイリアンが邂逅」などとされているが、実際のところは現時点ではこの細菌が地球外由来のものであるという証拠はないようだ。 この細菌の発見を明らかにしたのはロシアの宇宙飛行士で、ISSモジュールの打ち上げ時にはなかったものだとしている。ただ、超低温や高温に耐えられる細菌は地球上にも存在し、以前にもそういった地球由来の細菌が宇宙ミッションで見つかったことはあるそうだ。現在分析中とのことだが、とりあえずこの細菌には危険性はないように見えるという。

  • 「金属水素」、ハーバード大学がついに作製成功 | スラド サイエンス

    ハーバード大学の研究者らが、金属水素の作製に成功したと発表した(Science誌掲載論文、ハーバード大学の発表、Phys.org、GIGAZINE)。 水素は周期表の上ではアルカリ金属が含まれる第1族に属しており、高圧をかけると金属化するだろうという予想は昔からされていたものの、これまで誰も作製に成功していなかった。今回ハーバード大学のD. Cabot教授らのチームは495GPaという超高圧をダイヤモンドアンビルセル(高圧力を印加する装置)間に掛けることで気体分子状水素を圧縮し、原子状の金属化水素を生成した。アンビルセルの作り方もかなり工夫されており、高圧の水素がダイヤに浸み込んで脆弱にならないようにアルミを挟むなど手間を掛けている。 超高温・高圧で作ったダイヤモンドが常温でもその性質を保つように、金属水素もまた、常温で安定である可能性が高い。また常温超伝導体である可能性も示唆されている。

    「金属水素」、ハーバード大学がついに作製成功 | スラド サイエンス
    aoiyotsuba
    aoiyotsuba 2017/01/30
    これはすごい!
  • 世界終末時計が2分進められ、残り時間3分に | スラド サイエンス

    世界終末時計が2分進められ、真夜中まで残り3分となった。世界終末時計の針が動かされるのは2012年以来3年ぶり(プレスリリース、 ロイターの記事、 NHKニュースの記事、 家/.)。 世界終末時計を管理するBulletin of the Atomic Scientistsは声明で、「2015年、抑制されない気候変動や世界的な核兵器の近代化、および核兵器保有量の超過が人類存亡に関わる大きく紛れもない脅威をもたらしており、世界の指導者たちは、速度や規模の面で人々を破局から守るための十分な行動ができていない。」としている。また、世界終末時計を真夜中の3分前に進めるとともに「世界が破滅する可能性は非常に高く、惨禍の危険を減らすため今すぐ行動する必要がある。」ことを、強い切迫感を持って付け加えざるを得ないと述べている。 1947年に作られた世界終末時計は真夜中(午前0時)を人類滅亡の時とし、それま

  • スペースシャトル退役後の行き先が決定 | スラド サイエンス

    今年3月、スペースシャトル・ディスカバリー号が最後のミッションを終了した。また、エンデバー号やアトランティス号も今年中に退役する予定となっている。NASAはこれらのスペースシャトルについて、退役後の行き先を発表した(NASA Lunar Science Instituteの記事、sorae.jp - NASA、退役スペースシャトルの保管先を発表)。 ディスカバリー号はワシントンDC郊外のスミソニアン国立航空宇宙博物館別館スティーヴン・F・ウドヴァーヘイジーセンターに、4月末に最後のフライトを予定するエンデバー号はロサンジェルスのカリフォルニア科学センター、6月に最後のフライトを予定するアトランティス号はフロリダのケネディー宇宙センターにそれぞれ引き取られる。現在ウドヴァーヘイジーセンターで展示されているエンタープライズ号は、ニューヨークのイントレピッド海上航空宇宙博物館に移動する。そのほか

    aoiyotsuba
    aoiyotsuba 2011/04/16
    息子は見たい、って言うだろうな
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