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大阪大学社会経済研究所教授・付属行動経済学研究センター長1961年生まれ。京都大学経済学部卒、大阪大学大学院修了。経済学博士。専門は行動経済学、労働経済学。2008年日本学士院賞受賞。主な著書に、サントリー学芸賞受賞『日本の不平等 格差社会の幻想と未来』(日本経済新聞社)、『競争と公平感』(中公新書)など。最新刊に『脳の中の経済学』(共著・ディスカバー携書)。 おかねは「論」より「感情」で動く!?――最新経済学で考える「よりよい社会」のつくり方 「行動経済学」に「神経経済学」と、ここ数年、続々と新しい経済学の潮流が生まれています。バブルの分析や不合理な人間感情と経済の関係など、すでに社会的にも意義のある成果が生まれています。これらの成果は、経済学が、心理学や神経科学、果ては物理学といった研究領域と協働して生まれたものでもあります。本連載では、こうした社会科学と自然科学が融合して進められてい
戦後の日本人の常識のひとつに、アメリカのウォール街から始まった大恐慌は、ルーズベルト大統領によるケインズ型の財政政策によって回復した、というものがある。このケインズ政策が公共事業によるダム、港湾施設、道路の建設といった政府主導のものであるという「常識」はいつ形成されたのだろうか。それと解く鍵のひとつに、戦時下において東大で行われた都留の講義にあるのかもしれない。 都留の戦中に行った講義『米国の政治と経済政策』(昭和19年)は、1920年代のアメリカ経済の繁栄と大恐慌による危機、そして30年代以降のニューディール政策の評価を包括的に解明した経済政策の書である。しかも都留はアメリカからの帰国(昭和17年)する当時から心に決めていたように、すでに日本の敗戦は必死とみており、“敗戦”後の日本の見取り図を彼なりに吐露した処女作である。 全体は四章からなり、第1章 二十年代の性格、第2章 大恐慌と米国
都留重人氏が亡くなられたそうです…合掌。 実は先週の土曜日に早稲田大学図書館で都留氏の著作をかなりの数借り出しました。それはナカニシア出版から今年の夏には出る予定の浜田宏一先生、野口旭さん、若田部昌澄さん、中村宗悦さん、浅田統一郎さん、松尾匡さん、というメンバーによる統一的なテーマで構成された論文集のために借り出したものです。私の仮のテーマは当初は小宮隆太郎氏の所説変遷を中心とするものにしようと思いましたが、次第に小宮氏がおそらく批判の対象のひとつとしてきたと思われる日本のマルクス主義的ケインズ経済学あるいは日本の制度学派経済学の歴史的考察を批判的に読み解いていこうと思っていました。図書館から大量に借り出した矢先なので虫の知らせみたいですね、個人的には。 この日本のマルクス主義的ケインズ経済学あるいは日本の(旧)制度派経済学の流れは、大学で言えば一橋大学そして人物でいえば杉本栄一と都留重人
前記事は重い話を書いたので、続きを書こうか迷ったが、ちょっと軽めの記事で口直しをすることにした。 アメリカの経済学関係者では知らない人がいないほど流行ってるらしいYoutubeの映像を教えてもらったのでご紹介。 経済学にちょっとでも興味ある人は、英語の勉強になるし、面白い。 現在のアメリカで論争になってる、ケインジアン流 v.s. 市場自由主義の双方の主張が分かりやすく、面白くまとまってる。 アメリカと言えば、長らく市場原理主義が幅を利かせていた。 が、金融危機後、オバマ政権になってから、Stimulous package初めとし、ケインジアン流の景気刺激策がもてはやされている。 なんでも、オバマが今回金融政策と財政政策に使った額の合計は、アメリカが第二次世界大戦に使った額を超えるらしい。 そんな現代アメリカに突然現れた、ケインズとその論敵のハイエクがラップで持論を展開するというビデオ。
給食当番にしては面構えが貴族チックなid:koiti_yano氏が、池田信夫氏の渾身の作品「デフレFAQ」を赤子の下痢も同然の妄言とダイナミックに切り捨てる騒ぎがあり、好感が持てます。 [マクロ経済学] インフレとデフレと景気に関するよくある質問集 http://d.hatena.ne.jp/koiti_yano/20091109/p1 デフレFAQ by 池田信夫氏 http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51308946.html しかも、直接リンクすることなしにせっかくライブドアに移転したばかりの池田信夫blogを「毎度毎度デタラメな知識ばかりを披露する某blog」と真っ二つに斬り下ろした挙句、ジンバブエとか極論を議論の卓上に上げる馬鹿さ加減まで言及するというフルコースな逸品となっております。 でもこのまま逝くと「ネット上の訳の分からない議論を
さてちょっと涼しくなってきたので更新再開です。ってさぼってただけだけども。今回は前回の続きじゃなくて、べつの話題。 八月に経済学者の飯田泰之さんが、勝間和代さんの「BOOK LOVERS」というwebラジオ番組に出る、と聞いたので楽しみに待っていました。で、ついでにどんな人たちがこの番組に出てるのか、と思ってさかのぼってみてみたら、元財務官僚の高橋洋一さんが出ているじゃありませんか。この間の衆院選、もし高橋さんが活動できていたら、まああんまり結果は変わらなかったでしょうが、こんな発言のいくらかは減ったかもしれないと思うと、返す返すも残念な事件だったなと思うのでした。 「BOOK LOVERS」は勝間さんが毎週ゲストを迎えて、ゲストおすすめの本を五冊くらい紹介するという番組。10分くらいで、一日一冊紹介したり、時にはトークだけの日もあるという感じ。ゲストには小飼弾さんや、押切もえさんなどなど
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