シンガポールのカペラホテルで、談笑しながら歩くドナルド・トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長(2018年6月12日撮影)。(c)AFP PHOTO / SAUL LOEB〔AFPBB News〕 1855~58年と1859~65年に首相を2度務めたパーマストン卿は、英国の世界的覇権の絶頂期に自国の外交政策をこのように描写した。 米国国務省の元高官が筆者に先日教えてくれたように、ドナルド・トランプ米大統領はパーマストン主義者である。 米国が作り上げた世界秩序に対するトランプ氏の攻撃を、何らかの筋の通ったドクトリンが支えているのであれば、それはパーマストン主義だ。 しかし、トランプ氏はパーマストン氏とは違うし、21世紀の初めは19世紀の半ばではない。 トランプ氏の視野の狭い取引志向のアプローチは無知と怨恨に駆り立てられたものであり、大変な災難をもたらす恐れがある。 第2次世界大戦