そして劇場版第1作の好評を得て第2作の準備が始まる。当初は「TVシリーズを何本か集めたような内容」(『カリオストロの城』作画監督の大塚康生の回想)だったというが、宮崎が監督を引き受けることになり、内容は全面的に改められた。おそらくその過程でジャケットの色も緑が選ばれたと考えられる。 『カリオストロの城』でルパンのジャケットが「緑」であるワケ どうして『カリオストロの城』では緑ジャケットを選んだのか。それは本作が『旧ルパン』で描かれたルパン三世の“その後”を描いた作品であるからだ。これは単に「設定をそう定めた」ということではない。監督の宮崎が『カリオストロの城』のルパンを、『旧ルパン』で描かれた“青年時代”を振り返る年齢になった男として描き出そうとした、ということである。 ルパンというキャラクターはとても扱いが難しい存在だ。原作のモンキー・パンチがナンセンスやスラップスティックを好む作家のた