いわゆる「ギリシア神話」に出てくる神々を想像してみてください。 みんな人間のような姿かたちをしていませんか? クセノパネスはこう例えます。 しかし、もし牛や馬やライオンが手を持っていたとしたら、あるいは手によって絵を描き、人間たちと同じような作品を作りえたとしたら、 馬たちは馬に似た神々の姿を、牛たちは牛に似た神々の姿を描いたことだろうし、身体を作るにもそれぞれ自分たちのもつ体つきと同じようなものにしたことだろう。 同上断片15より引用。 人間を元にして神を描いても、それは神ではありません。 さらにクセノパネスはこう述べます。 神は唯一であり、神々と人間どものうちでもっとも偉大であり、その体つきにおいても思惟においても、死すべき人間どもと少しも似ていない。 同上断片23より引用。 神と人間は中身も外見もまったく別物であるということをクセノパネスは主張しました。 人間の価値は知力にある では