シャープは3日、2015年3月期決算予想を下方修正し、最終的なもうけにあたる純損益が300億円の赤字になる見通しだと発表した。純損益が赤字に転落するのは2年ぶり。昨年10月時点では純利益300億円を見込んでいた。 売上高はこれまでの見込みと同じ2兆9千億円の見通し。本業のもうけを示す営業損益は、1千億円の黒字見込みを半減させ、500億円とした。日本や北米で液晶テレビの販売が伸び悩んだほか、海外から輸入している国内向け白物家電が、急激な円安で採算悪化。円安が輸出の追い風になるはずだった液晶パネルも、中国のスマートフォンメーカー向けで競争が激しくなり、価格が下がって想定していた利益が出なかった。 シャープは5月をめどに15~17年度の中期経営計画を発表し、テレビや液晶事業の構造改革案を示す予定だ。