認知の歪み(にんちのゆがみ、英: cognitive distortion)とは、誇張的で非合理的な思考パターン(英: irrational thought pattern)を指す言葉。これらは精神病理状態(とりわけ抑うつや不安)を永続化させうるとされている。 この概念は精神科医アーロン・ベックが基礎を築き、彼の弟子のデビッド・D・バーンズ(英語版)がその研究を引き継いだ。最も有名なのはバーンズが1989年に著した『フィーリング・グッド・ハンドブック』であり、これらの認知パターンを学び、かつ除去する方法を記している[1]。 こういった思考パターンは、その個人に現実を不正確に認識させ、ネガティブな思考や感情を再強化させうるとされている[2]。バーンズは、気分や感情は事実ではなく、逆に「歪んだ考え方がマイナスの気分を生み出す」と述べている[3]。