ニトリの急成長とイケアの失速が対比されるが、イケアは何故、失速したのだろうか。ECへの出遅れが指摘されるが、より根源的な問題が潜むのではないか。 イケア・ジャパンの売上は2014年8月期の771.6億円までは5.9%増と堅調だったが、15年は前期に立川店と仙台店の二店を開業したにもかかわらず1.2%増の780.8億円に留まり、16年8月期は767.6億円と減少に転じている。収益性も13年8月期の営業利益率12.0%がピークで、14年8月期以降は釣瓶落としに低下して15年8月期は1.2%まで落ち込んだ。06年4月に再々上陸してから10年も経つのに800億円を前に足踏み、この間に3238億円も売上を伸ばしたニトリとは大差がついてしまった。 その背景としてECへの出遅れが指摘されるが、ニトリとて前年から33%も伸ばしたとは言え226億円とEC比率は4.4%に過ぎず、経済産業省EC統計における雑貨