高級ホテルのスイーツやご当地アイドルとの写真撮影――。献血に若い世代を呼び込もうと、様々な特典が登場している。特に冬は献血者が減りがちで、各地の献血ルームは、血液の確保に知恵を絞っている。 「ケーキにつられて」 名古屋城のお堀端に立つホテル「ウェスティンナゴヤキャッスル」(名古屋市西区)の宴会場で昨年12月28日、1日限りの献血が開かれた。会場には若い女性たちの姿が目立つ。 ピアノの生演奏が流れ、大きな窓の正面には金鯱(しゃち)の眺望。献血後はコーヒーや紅茶とともにホテル特製のケーキも振る舞われた。名古屋市中川区の女子大生(20)は「ケーキにつられて来た。ゆったりでき、つい長居してしまう」。 企画した愛知県赤十字血液センターによると、企業や官庁などへ出向く献血バスの献血者数は1日平均で50人程度。この日は計134人が献血し、一時は40人待ちになる人気だった。 年末年始の休暇で献血バスの稼働