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ブックマーク / serai.jp (1)

  • 「ああ寒いほど独りぼっちだ!」(井伏鱒二)【漱石と明治人のことば330】 | サライ.jp|小学館の雑誌『サライ』公式サイト

    文/矢島裕紀彦 今年2017年は明治の文豪・夏目漱石の生誕150 年。漱石やその周辺、近代日の出発点となる明治という時代を呼吸した人びとのことばを、一日一語、紹介していきます。 【今日のことば】 「ああ寒いほど独りぼっちだ!」 --井伏鱒二 作家の井伏鱒二が小説『山椒魚』の中で、山椒魚にいわせた台詞である。山椒魚は岩屋から出られなくなってしまい、非常な悲しみに襲われる。 「ああ神様! あなたはなさけないことをなさいます。たった二年間ほど私がうっかりしていたのに、その罰として、一生涯この窖(あなぐら)に私を閉じこめてしまうとは横暴であります。私は今にも気が狂いそうです」 そう嘆き悲しみ、すすり泣くのである。 しかし、そんな悲しみが滑稽感さえ伴って映し出されるのは、作者の視線ゆえであろう。それは、自己の悲しみや絶望をも客観視する、静かだが強靱な意識に裏打ちされているのだろう。 夏目漱石が小説

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