介護士が必要な研修を受けないまま入所者に栄養剤注入などの医療行為を施したとして大阪府警は2日、大阪府羽曳野市の介護付き有料老人ホーム「グランパ羽曳野」の元施設長(43)ら計22人を医師法違反などの疑い、運営法人を社会福祉士及び介護福祉士法違反の疑いで書類送検した。府警への取材でわかった。 羽曳野署によると、元施設長のほかに書類送検されたのは介護計画の作成担当者(66)と看護師1人、介護士19人。2013年1月~14年9月、介護士が法的義務がある研修を受けないまま、入所者2人に対し、鼻に管を入れて栄養剤を注入する「経管栄養」を計659回実施し、別の入所者2人に計1365回、糖尿病のインスリン注射をした疑いがある。 厚生労働省福祉基盤課によると、経管栄養の実施は医師や看護師らに限られていたが、12年の社会福祉士及び介護福祉士法改正で、専門の研修を受ければ介護職員らも可能になった。現場のニーズが