多角形の塗りつぶし (1)ソリッド・スキャン・コンバージョン この章からはまた図形描画に関するアルゴリズムへ戻り、多角形の塗りつぶしについて紹介します。「塗りつぶし」といっても以前紹介したペイント・ルーチンではなくて、「中身の詰まった多角形を描く」アルゴリズムであるソリッド・スキャン・コンバージョンを使います。 1)ソリッド・スキャン・コンバージョンのアルゴリズム ソリッド・スキャン・コンバージョン(Solid Scan Conversion)のアルゴリズムは、図形の輪郭とスキャン・ライン(走査線 ; 画面の横1ライン)の交点を求め、求めた各点の間を水平線分で結んでいく処理を各スキャン・ラインについて繰り返すことで実現できます(図1)。あるスキャンラインに対して交点がいくつも存在する場合は、x座標の小さいものから順に2点ずつペアを作り、その2点間を結んでいきます。このため、図形の内側にでき