2007年06月06日06:00 カテゴリ書評/画評/品評SciTech 書評 - 生物と無生物のあいだ 感無量。 生物と無生物のあいだ 福岡伸一 読書からこれほど痛みを伴った感動を味わったのは、"Contact"以来だ。 本書「生物と無生物のあいだ」は、分子生物学史であるのと同時に福岡伸一という分子生物学者史でもある。まぎれもない史実(ノンフィクション)なのに、最高の物語(フィクション)を読まされたような読後感。本物の科学者の、本物の経験からしか得られない感動がそこにある。 オビより 福岡伸一さんほど生物のことを熟知し、文章がうまい人は希有である。サイエンスと詩的な感性の幸福な結びつきが、生命の奇跡を照らし出す。 茂木健一郎氏 確かに、文章のうまさは一級品だ。本来であれば科学者にしか味わえぬはずの感動を読者に味わわせる、少なくとも味わった気にさせられるだけでも、福岡伸一の筆がいかにすぐれ
2007年08月30日15:15 カテゴリ書評/画評/品評Art 書評 - ローマ人の物語IV,V ユリウス・カエザル これを読んで、やたら紹介したくなったので ローマ人の物語IV,V ユリウス・カエサル 塩野七生 Life is beautiful: リーダーに必要とされる感情知性(Emotional Intelligence)今日のエントリーは、Daniel Goleman という人の書いた”What Makes a Leader?” という論文の要約。本書「ユリウス・カエサル」は、塩野七生の最高傑作である「ローマ人の物語」全15巻の中のそのまた最高傑作。単行本でも上下二巻、文庫だと六巻(8-13)という大著だが、それだけの価値はある。 何しろ、書かれているのは、一世紀に一度(once in a century)どころか千年に一度(once in a millenium)かどうかという
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