ナナのリテラシー 2巻が知らぬ間に出ていたので読んだ。 鈴木みその漫画は、丁寧な下調べと設計による密度の濃い漫画だと思う。 記号的に線を処理しながらも形状の情報を多く拾うタイプの絵なので、こういった説明漫画にとても向いている。 ファミ通などのアスキー系情報誌での活躍によって磨かれた芸風なのだろう。 1巻は、電子書籍について。出版社や作家の今後のあり方や食い方。 2巻は、ソーシャルゲームの台頭してきたゲーム業界に関して。 1巻では、鈴木みそ吉として、鈴木みそ本人のカリカチュアキャラが登場し、限界集落(ギリギリ)温泉をkindle出版する過程で得た知識などを元に、細かく数字や手続きを説明していく。 結果的に1千万以上の利益を叩きだすわけなのだが、鈴木みそクラスの有名かつ電子出版読者向けの作家が、1千万ぐらいでやったー!という話になってしまうということが漫画業界の夢と希望が少なめでドキドキする。