タグ

ブックマーク / www.kyoto-u.ac.jp (8)

  • 一般相対性理論におけるエネルギー概念の革新 -ブラックホールの新しい描像と新しい保存量-

    青木慎也 基礎物理学研究所教授、横山修一 同特任助教、大野木哲也 大阪大学教授らの研究グループは、一般相対性理論発見当初から懸案であった一般の曲がった時空において正しいエネルギーの定義を提唱しました。さらにその定義を自然に拡張することで宇宙全体からなる系で、エネルギーとは異なる、別の新しい保存量が存在することを理論的に示しました。 アインシュタインが提唱した一般相対性理論においてエネルギーを含め観測される量は一般座標変換で不変な量でなければなりません。ところが一般相対性理論提唱当初から一般座標変換で不変なエネルギーの定義に困難があったため、その困難を回避しながらエネルギーを計算する様々な試みが行われてきました。研究グループは、重力の量子論を研究する過程で一般座標不変なエネルギーの定義を発見しました。そしてこの定義をシュワルツシルトブラックホールに適用することで、ブラックホールは特異点に物

    一般相対性理論におけるエネルギー概念の革新 -ブラックホールの新しい描像と新しい保存量-
    arajin
    arajin 2021/11/07
    “ところが一般相対性理論提唱当初から一般座標変換で不変なエネルギーの定義に困難があったため、その困難を回避しながらエネルギーを計算する様々な試みが行われてきました。”
  • シカの増加が川の魚の個体数に影響することを示唆 -長期観察から見えてきた森と川の意外なつながり-

    中川光 東南アジア地域研究研究所特定助教は、ニホンジカの過剰な摂による森林環境の変化が、川の魚の個体数の増加・減少にも影響を及ぼしている可能性があることを、芦生研究林において11年間継続してきた魚類と生息環境の観察によって示しました。 研究では、シカによる大規模な林床植物のべ尽くしがおこっている芦生研究林内の由良川において、2007年5月から2018年6月にかけて、シュノーケリングによる魚類の個体数のカウントと環境の測定を行いました。 その結果、調査地の川では森から流れ込んだ土砂が堆積して砂に覆われた川底が増える一方で、大きな石に覆われた川底は減少していました。そして、この環境の変化に対応して、魚類では大きな礫(れき)を好むウグイという種が個体数を減らした一方で、砂地を好むカマツカという種が増加する傾向が観察されました。 結果は、現在日だけでなく世界中で問題になっているシカの個体

    シカの増加が川の魚の個体数に影響することを示唆 -長期観察から見えてきた森と川の意外なつながり-
    arajin
    arajin 2019/06/10
    “シカによる大規模な林床植物の食べ尽くしがおこっている芦生研究林内の由良川において”
  • 視覚認知において色と形の情報が統合される仕組み -位置に依存しない物体記憶の生成-

    「特徴が統合された認知」は一見自明のようですが、そのメカニズムは未解明です。今回の知見は、この「結合問題」の解明に向けた一つの手がかりになると考えています。 研究成果のポイント 視覚記憶における特徴統合の評価法を開発し、色と形の特徴の統合に関する明確な証拠を世界で初めて発見 有力な理論の主張とは異なり、特徴統合された物体情報を位置に依存しない形で保持できることを明らかに この成果の発展により、複雑な視覚情報の認知が必要な運転行動や機械操作の安全性向上、動きながら外界を認識するロボットビジョンシステムの高度化、ウェブページやスマホ画面を用いた複雑な視覚情報の効率的な伝達に役立つ手がかりを提供 概要 私たちは外界の事物を認識する際、色や形をバラバラの特徴ではなく、ひとつの物体として認識していると感じています。しかし、視覚情報処理の初期段階では、物体を構成する各特徴は独立に処理されていることが

    視覚認知において色と形の情報が統合される仕組み -位置に依存しない物体記憶の生成-
    arajin
    arajin 2016/01/08
    「視覚情報を記憶に符号化する際は、位置の共有によって特徴が統合されるが、記憶に保持されている間に位置に依存しない表現が生成されるということを示しています。 」
  • 藤原定家の超新星は非対称爆発をした-X線天文衛星「すざく」が明らかにした標準光源の「ゆがんだ」形状-

    内田裕之 日学術振興会特別研究員(理学研究科)、小山勝二 同名誉教授、山口弘悦 ハーバード・スミソニアン天体物理学センター研究員らのグループの共同研究で、藤原定家が「明月記」に記録した超新星SN1006が非対称にゆがんだ爆発をしたことが発見されました。 研究成果は米国の科学雑誌「アストロフィジカル・ジャーナル」(771号:2013年7月1日発行)に掲載されました。 概要  藤原定家は1006年に超新星爆発があったことを「明月記」に記録として残しました。その記録と現在の研究から、この超新星は史上最も明るく輝いた核暴走型超新星といわれています。この型の超新星はIa(いちエー)型と呼ばれ、明るさが一定のため、標準光源として宇宙の加速膨張の発見に寄与してきました。明るさが一定の標準光源であるためには、爆発がすべて一様、対称でなくてはなりません。ところが、藤原定家の超新星SN1006は、鉄などの

    藤原定家の超新星は非対称爆発をした-X線天文衛星「すざく」が明らかにした標準光源の「ゆがんだ」形状-
    arajin
    arajin 2013/07/04
    「藤原定家は1006年に超新星爆発があったことを「明月記」に記録として残しました。」
  • フサオマキザルは身勝手な人物を嫌う-第三者間のやり取りの感情的評価-

    左から藤田教授、Anderson英国スターリング大学リーダー、瀧彩加 東京大学総合文化研究科・日学術振興会特別研究員PD 藤田和生 文学研究科教授、James R. Anderson 英国スターリング大学リーダーらのグループは、フサオマキザルが、第三者間の、自身の利害に全く無関係なやり取りから、当該他者を感情的に評価することを発見しました。 研究成果は、英国科学誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」誌、および国際科学誌「コグニション」誌に掲載されました。 概要  ヒトは感情の動物だといわれます。喜びや悲しみなどの基感情だけではなく、愛情や妬みなどの多様な派生的感情を持ち、自身に直接利害の及ばない事象に対しても、種々の感情を抱きます。こうした複雑な感情機能の進化の過程は十分に解明されていません。これを検討するため、研究では、豊かな表情を持ち、協力的で、寛大な社会を形成することで知ら

    フサオマキザルは身勝手な人物を嫌う-第三者間のやり取りの感情的評価-
  • 母親と他人の狭間 -赤ちゃんが示す「不気味の谷」現象を発見-

    2012年6月13日 明和政子 教育学研究科准教授、岡ノ谷一夫 東京大学大学院総合文化研究科教授と科学技術振興機構(JST)戦略的創造研究推進事業 ERATO型研究「岡ノ谷情動情報プロジェクト」の松田佳尚 研究員らは、赤ちゃんの「感情の発達」と「母親を認識する能力」の関係を研究し、母親と他人を半分ずつ重ね合わせた「半分お母さん」の顔を見ようとしない「不気味の谷」現象を発見しました。 生後半年以降の赤ちゃんは母親と他人を区別したうえで、両者を好んで見ることが知られています。「母親(親近感)」と「他人(目新しさ)」は、全く違う存在にも関わらず、赤ちゃんが両方を好んで見るため、どのように母親と他人の区別をしているのか分かりませんでした。また、どの程度母親の顔に敏感かも不明でした。 研究グループは、この問題を解明するために、生後7~12ヵ月の赤ちゃん51名が、母親、他人、「半分お母さん」の3種類

    母親と他人の狭間 -赤ちゃんが示す「不気味の谷」現象を発見-
    arajin
    arajin 2012/06/19
    「母親だと思ったら違っていた、予想を裏切られた、という「日常からの逸脱」がメカニズムとして考えられます。」外見が同じで中身が別人も気持ち悪いよな。
  • 保健管理センター:新型インフルエンザに関する緊急情報(第2報) — 京都大学

    2009年5月21日 京都大学保健管理センター 冷静に受け止める メキシコのある農村で生まれた新型のインフルエンザ(A/H1N1)が、北米各国のみならず世界的に流行しています。日でも西日で相次いで発症者が出て、警戒体制に入っています。 歴史的に見ると、今回と同様のブタ・インフルエンザは1976年に米国で小流行しています。また1977年に極東やアメリカで流行したソ連型インフルエンザも同じH1N1という抗原型を持っています。それらによって当時の人々が免疫を獲得したせいか、発症者は圧倒的に若い人に多くなっています。免疫を持っていない集団の中にいったん病原体が持ち込まれると、瞬く間に広がっていくのです。 不幸中の幸いというべきか、毒性は強くありません。しかし、持病のある場合や妊婦では重症化するおそれもあります。また、秋以降に強毒化する可能性も懸念されています。 このインフルエンザに効くワクチン

    保健管理センター:新型インフルエンザに関する緊急情報(第2報) — 京都大学
  • 京都大学-お知らせ/ニュースリリース 2007年1月4日 数字を理解する脳の領域を解明

    正高 信男 霊長類研究所教授らの研究グループは、私たちが数字をみて、それが表している数がいくつなのかを認識するとき、脳のどこが働いているかを世界で初めて明らかにしました。言語については、言語中枢と呼ばれる領域が重要であることが従来からわかっていました。しかし数については未知であったのが、言語中枢と全く異なる箇所であることが判明しました。 この研究成果は「ブレーンアンドランゲージ」誌電子版2007年1月号に掲載されます。 研究成果の概要 私たちが数字をみて、それが表している数がいくつなのかを認識するとき、脳のどこが働いているかが、京都大学霊長類研究所教授の正高信男のグループの研究から世界で初めて明らかになった。言語については、言語中枢と呼ばれる領域が重要であることが従来からわかっていた。しかし数については未知であったのが、言語中枢と全く異なる箇所であることが判明した。 正高は国立精神神経セン

  • 1