ブックマーク / dain.cocolog-nifty.com (19)

  • ミスを責めるとミスが増え、自己正当化がミスを再発する『失敗の科学』

    人はミスをする。これは当たり前のことだ。 だからミスしないように準備をするし、仮にミスしたとしても、トラブルにならないように防護策を立てておく。人命に関わるような重大なトラブルになるのであれば、対策は何重にもなるだろう。 個人的なミスが、ただ一つの「原因→結果」として重大な事故に直結したなら分かりやすいが、現実としてありえない。ミスを事故に至らしめた連鎖や、それを生み出した背景を無視して、「個人」を糾弾することは公正なのか? 例えば、米国における医療ミスによる死亡者数は、年間40万人以上と推計されている(※1)。イギリスでは年間3万4千人もの患者がヒューマンエラーによって死亡している(※2)。 回避できたにもかかわらず死亡させた原因として、誤診や投薬ミス、手術中の外傷、手術部位の取り違え、輸血ミス、術後合併症など多岐にわたる。数字だけで見るならば、米国の三大死因は、「心疾患」「がん」そして

    ミスを責めるとミスが増え、自己正当化がミスを再発する『失敗の科学』
  • 数学とは言語である『脳はいかにして数学を生みだすのか』

    数学とは何か? もとは数の学問として始まったが、数論や幾何学を超えて、構造(群論)や空間(フラクタル幾何)、変化(カオス理論)まで広がっており、答えるのは容易ではない。 キース・デブリンの言葉を借りると、「数学はパターンの科学」あるいは「秩序、パターン、構造、論理的関係性の科学」になる。抽象化された対象のパターンに対し、定義と公理と論理を用いることにより、真理を確立する営みになる。この考えだと、流体力学や数理経済学ゲーム理論といった応用数学まで拡張できる。数学は科学の女王という理由はここにある。 そして、数学がどこから来たのか? 数学を生み出しているものは何か? と考えると、もっと面白くなる。書は、fMRIやPETによる脳研究から得られた知見を元に、脳の各部位における数理機能を還元的なアプローチで説明する。著者は理論物理学者の武田暁氏で、『脳はいかにして○○を生み出すのか』という問いか

    数学とは言語である『脳はいかにして数学を生みだすのか』
  • なぜ、あの人は、あやまちを認めないのか?

    「謝ったら死ぬ病」をご存知だろうか? どんなに証拠を突き付けても、絶対に非を認めない人だ。 プライドの高さや負けず嫌いといった性格的なものよりもむしろ、過ちを認めることが、自分の命にかかわるものだと頑なに信じている。すなわち、「謝ったら死ぬ」という病(やまい)に取り憑かれている―――そんな人がいる。 もちろん、想像力が衰えて視野が狭く、無知な自分を認めたがらないような頑固者なら、可哀そうに思えども理解はできる。 だが、第一線で活躍する知識人や学者で、ものごとを客観視できるはずなのに、この病気に罹っている人がいる。それどころか、その優れた知性を用いてコジツケを考えだし、論理を捻じ曲げ、のらりくらりと言い逃れる。 なぜ、あの人は、あやまちを認めないのか? ずばりこのタイトルの書を読んだら、疑問が氷解した。 それと同時に、「謝ったら死ぬ病」は私も罹患していることが分かった。「あの人」ほどは酷く

    なぜ、あの人は、あやまちを認めないのか?
  • この本がスゴい!2022: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる

    「いつか読もう」はいつまでも読まない。 「あとで読む」は後で読まない。 積読をこじらせ、「積読も読書のうち」と開き直るのも虚しい。人生は有限であり、が読める時間は、残りの人生よりもっと少ない。「いつか」「そのうち」と言ってるうちに人生が暮れる。 だから「いま」読む。 10分でいい、1ページだっていい。できないなら、「そういう出会いだった」というだけだ。「いま」読まないなら、「いつか」「そのうち」もない。 に限らず情報が多すぎるとか、まとまった時間が取れないとか、疲れて集中できないとごまかすのは止めろ。新刊を「新しい」というだけの理由で読むな。積読は悪ではないが、自分への嘘であることを自覚せよ。「いま」読むためにどうしたらいいか考えろ。「」にこだわらず読まずに済む方法(レジュメ、論文、Audible)を探せ。難解&長大なら分割してルーティン化しろ。こちとら遊びで読書してるんだから、仕事

    この本がスゴい!2022: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる
  • この本がスゴい!2020

    今年の一年早くない? トシ取るほど時の流れを早く感じるのは知ってるけど、今年は特に、あっというま感がすごい。恒例のこの記事、もう書くの!? と思ってる。 毎年、「人生は短く、読むは多い」と能書き垂れるが、今年は、「人生は加速的に短く、読むは指数的に多い」と変えておこう。 そして、昨年と比べると、世界はずいぶん変わってしまった。 基的に外に出ない、人と会わないが普通になり、マスク装備が日常になった。オフ会や読書会でお薦めしあった日々は過去になり、代わりにZoomやチャットでの交流が増えた。 ポジティブに考えると、そのおかげで、読み幅がさらに広がった。わたし一人のアンテナでは、絶対に探せない、でも素晴らしい小説やノンフィクションに出会うことができた。お薦めしていただいた方、つぶやいた方には、感謝しかない。 さらに、今年はを出した。 ブログのタイトルと同じく、[わたしが知らないスゴは、

    この本がスゴい!2020
  • 皮肉が分かる人・分からない人『アイロニーはなぜ伝わるのか?』

    せっかくの休日。ゆっくりしたいのに、「ほら、お出かけ日和だよ!」と友人にピクニックに連れ出される。みるみるうちに曇ってきて、どしゃ降りになる。びしょ濡れでになりながら友人に、「ほんと、お出かけ日和だね!」と叫ぶ。 晴天を期待してピクニックに行ったのに、どしゃ降りの大雨という現実に見舞われる。この期待と現実の違いを際立たせるために、「お出かけ日和」なんて逆を言う。これがアイロニーだ。 アイロニーとは何か この「期待」と「現実」を巧みに対比させ、あてこする構造から、アイロニーを解き明かしたのが『アイロニーはなぜ伝わるのか?』だ。 紹介される豊富な例を聞いていると、語られている言葉とは違う意味(意図)が飛び交っていることが分かる。「お出かけ日和」は分かりやすいが、小説やシナリオでは、かなり高度な「意図のやりとり」をしている。 これ、流行の機械学習では解析できないだろう。自然言語を形式的に解析して

    皮肉が分かる人・分からない人『アイロニーはなぜ伝わるのか?』
  • まとめ「中高生の進路選びに役立つ話」

    学校の先生は、大学と偏差値の話しかしない。 そのくせ、個性だ適職だと言ってくる。 だいたい、未来がどうなるかも分からないのに、 いま決められるわけがない! どの時代の若者も、進路について悩んできた。 そんな悩める中高生のために、進路と生き方について、[スゴオフ]で、人生の先輩と話す会を企画した。様々なキャリアの人をお招きし、やって良かったこと、こうすれば良かったと後悔していること、あの頃に戻れるなら、どんな選択をするか等、いろいろ話してもらったので、ここにまとめる。 人を探せ・英語をやれ 最初はわたし。 やって良かったことは、「人」で進路を選んだこと。高校時代にハマった人に師事したく大学を選んだのだが、正解だった。この姿勢はいまにも通じる。興味のある方向の先にいる「人」を探し、私淑・親炙する(この方法は読書猿『アイデア大全』の「ルビッチならどうする?」に詳しい)。 しかし、「人」が分から

    まとめ「中高生の進路選びに役立つ話」
  • まとめ「中高生の進路選びに役立つ話」

    学校の先生は、大学と偏差値の話しかしない。 そのくせ、個性だ適職だと言ってくる。 だいたい、未来がどうなるかも分からないのに、 いま決められるわけがない! どの時代の若者も、進路について悩んできた。 そんな悩める中高生のために、進路と生き方について、[スゴオフ]で、人生の先輩と話す会を企画した。様々なキャリアの人をお招きし、やって良かったこと、こうすれば良かったと後悔していること、あの頃に戻れるなら、どんな選択をするか等、いろいろ話してもらったので、ここにまとめる。 人を探せ・英語をやれ 最初はわたし。 やって良かったことは、「人」で進路を選んだこと。高校時代にハマった人に師事したく大学を選んだのだが、正解だった。この姿勢はいまにも通じる。興味のある方向の先にいる「人」を探し、私淑・親炙する(この方法は読書猿『アイデア大全』の「ルビッチならどうする?」に詳しい)。 しかし、「人」が分から

    まとめ「中高生の進路選びに役立つ話」
  • ネタバレについて哲学者がガチバトルする「ネタバレのデザイン」

    ネタバレは悪という人は、作品から得られる楽しみが減ってしまうからだという。作品を堪能する前に、結末が分かったら、面白くないでしょ? 2018年に南極で起きた殺人未遂の動機は、読んでるのネタバレをされたからだという[参考]。 一方、ネタバレ許容派は、「作品の理解が進む」とか「ハラハラせず安心して楽しめる」という。「野外コンサートでいつ花火が上がるか」知らずにトイレに行っていたという具体的な例が出てくる。 このように、ネタバレをめぐる様々な主張は、各人の芸術観や価値観により変わってくることが分かる。 こうした背景を受け、日を代表する哲学者が、ネタバレについてロジックで殴りあう。リング外の観客も、のんびり見てられない。マイクを放られて、「言いたいことあるでしょ?」と煽られる。恐怖の前置き「素人質問で恐縮ですが」から始まる素人離れした知識に震える。 前回の議論は[「ネタバレの美学」が最高に面白

    ネタバレについて哲学者がガチバトルする「ネタバレのデザイン」
    arakik10
    arakik10 2019/07/15
    芸術って言っても様々なジャンルがあって、例えば歌舞伎ってネタバレを前提として鑑賞が成り立っていて、演劇の持つひとつひとつの上演における「表現」を愉しむんだけど、その辺はどう扱うことになるのかなあ。
  • 『眼の誕生』はスゴ本

    「世界の見えかたが一変する」という意味で、目からウロコの一冊。 先入観やバイアスは、明示されるまで気づかない場合が多い。例示されて初めてハッとする。それまで、「見えている」と思っていたものが、実は「見て」すらいなかったり、「見える=存在する」という思い込みの強さに囚われていたことに気づく。 見えていない ≠ 存在しない わたしの「世界の見えかた」を変えたのが、爆撃機の話だ。第二次大戦中、敵機の攻撃から生還した爆撃機を調査した統計学者が、ある提言をした。それは、「被弾箇所(赤ドット)ではなく、空白部分を強化すべし」というのである。なぜなら、空白箇所に被弾した機は、そもそも生還しなかったからという理屈だ。 「生存バイアス」とも呼ばれるこの理屈、ポイントは「見えている」という時点で何らかの選択がされていることだ。したがって、「むしろ見えていないものは何か?」という観点から「それはなぜか?」を考え

    『眼の誕生』はスゴ本
    arakik10
    arakik10 2019/01/23
    枕が素敵
  • 「古典は本当に必要なのか」討論会へ行ってきた

    古典不要派と必要派がガチで議論するシンポジウム「古典は当に必要なのか」を見てきた。パネリストの紹介は[「古典は当に必要なのか」シンポジウム]で、youtube や twitterまとめ([第一部]、[第二部])で見ることができる。 3行でまとめる+問題の質 長いので3行でまとめる。「高校の古典(古文・漢文)は必要か?」という議題に対し、 不要派:古典は選択科目にして論理国語に注力すべき。あと現代語訳でおk 必要派:幸せに生きるための古典は原文も一緒でないと 会場の声:必要派が優勢だが、現場では現代語で教えてるのが実情 そして、この問題の質は次の通り。「古典は必要か?」と問われれば、必要に決まっている。問題なのは、どれくらい必要なのか? と問われていることに気づいていないことである。 そして、もっと厄介なのは、「これくらい必要」の「これくらい」は何を根拠にそう言えるのかを、示せていな

    「古典は本当に必要なのか」討論会へ行ってきた
    arakik10
    arakik10 2019/01/20
    紹介されている議論の中身が、個々人の知識のキャパの差とか、思考の得手・不得手(例えば論理苦手とか、情緒系会話苦手とか)とかの「個々人の特性」の視点が抜け落ちた空疎な一般論になってるように思えて気になる
  • SF読書会『ソラリス』×『ランドスケープと夏の定理』に参加したら読みたい本が激増した件について: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる

    SFをこじらせると哲学になる。 未来思想研究会の読書会に参加したら、おそろしく楽しかったので以下にまとめる。レジュメや板書は、[第22回読書会 テーマ:知性 『ランドスケープと夏の定理』高島雄哉×『ソラリス』スタニスワフ・レム]をどうぞ。開催された双子のライオン堂のブックセレクトが魅力的すぎて財布を守るのが大変だった(ここでオフ会したいですな!)。 『ソラリス』と『ランドスケープ』の違い 『ソラリス』と『ランドスケープ』、違いを一言であらわすなら、「知性は多様か一様か」になる。「理解できない知性がある/知性は最終的に普遍性をもつ」と言い換えてもいい。わたしは、「知性に普遍性がある」というブッ飛んだ発想をボコるべく参加した。 まずソラリス。惑星の全域を覆っている知性を持つと思われる海と、その調査に訪れた人を描いた作品だ。傑作の誉れ高く、オールタイムSFベストに挙げる人も多い。いっぽうタルコフ

    SF読書会『ソラリス』×『ランドスケープと夏の定理』に参加したら読みたい本が激増した件について: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる
  • 読書猿さんと飲んできた: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる

    楽しすぎる&もったいなすぎる会だった。ボイレコ録って文字に起こしたら、それだけでお金もらえるじゃね? というぐらい。 まず「読書猿さんって誰?」という人は、今すぐ[読書猿]に行って帰ってこなくてもよろしい。知らないなら人生損していると断言できるブログだ。どれか一つでもいいので実践したら、それだけで財産になる。 昨今、ハリボテの知の巨人や偽物の教養人が跋扈し、「教養」を人質にコンプレックスを煽って小金を稼いでいる。そのせいで「教養」という言葉が棄損されており、彼を何て呼べばいいか悩む。「哲人」が最適かな(鉄人にも通じるし)と思うが、人は[フィロロギスト]だという。 そんな読書猿さんから、一を投げると十ぐらい返ってくる(1)博覧強記のライトニングトークと、(2)ネットで言えない/聞けないこと、そして、わたしの課題である(3)英語力向上へのアドバイスをもらった。 5時間ぶっつづけでお話したが、

    読書猿さんと飲んできた: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる
  • 人間が「どうなっているか」と、人間が「どうあるべきか」の間で問いつづける哲学『人間の解剖はサルの解剖のための鍵である』

    人間が「どうなっているか」と、人間が「どうあるべきか」の間で問いつづける哲学『人間の解剖はサルの解剖のための鍵である』 わたしの人間観を更新する一冊。 もっと正確に言うと、進化心理学・行動経済学・認知科学の研究を通じ、わたしが抱いている「人間とはコレコレである」人間観がアップデートされつつあることを教えてくれる。 書は、吉川浩満氏の論文・インタビュー集である。発表媒体によりモチーフは異なれど、テーマは「人間とは何か?」になる。「人間とは何か?」という問いかけを、「人間がどのように”見える”か?」という人間観にした上で、その変遷を、人工知能、認知バイアス、利己的遺伝子、人新世という様々な斬り口から掘ってゆく。 よくあるサイエンス・ノンフィクションと異なるのは、「(人が)どうなっているか」の科学的解説に、道徳哲学の「(人が)どうあるべきか」議論をぶつけているところ。おかげで、認知科学の進展を

    人間が「どうなっているか」と、人間が「どうあるべきか」の間で問いつづける哲学『人間の解剖はサルの解剖のための鍵である』
  • 数学とは言語である『脳はいかにして数学を生みだすのか』

    数学とは何か? もとは数の学問として始まったが、数論や幾何学を超えて、構造(群論)や空間(フラクタル幾何)、変化(カオス理論)まで広がっており、答えるのは容易ではない。 キース・デブリンの言葉を借りると、「数学はパターンの科学」あるいは「秩序、パターン、構造、論理的関係性の科学」になる。抽象化された対象のパターンに対し、定義と公理と論理を用いることにより、真理を確立する営みになる。この考えだと、流体力学や数理経済学ゲーム理論といった応用数学まで拡張できる。数学は科学の女王という理由はここにある。 そして、数学がどこから来たのか? 数学を生み出しているものは何か? と考えると、もっと面白くなる。書は、fMRIやPETによる脳研究から得られた知見を元に、脳の各部位における数理機能を還元的なアプローチで説明する。著者は理論物理学者の武田暁氏で、『脳はいかにして○○を生み出すのか』という問いか

    数学とは言語である『脳はいかにして数学を生みだすのか』
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    arakik10 2017/03/05
  • 俺の嫁が美人なわけ。『ファスト&スロー』はスゴ本

    わたしの嫁さんは、美人である。 いわゆるカワイイ系ではなく、美人。レトロなフランス人形のような整った顔立ちをしている。一目惚れから十数年、結婚してよかったなーと思う。 だが、男女が一緒に暮らすのだから、順風満帆というわけにゆかぬ。カッとなって激しくやりあった夜や、冷たい応酬の日々が続いたときは、後悔することもある。 さらに、メタ視点から、「この結婚」に対する認知の歪みも自覚している。結婚に費やした時間、コスト、感情、労力が莫大かつ取り戻せないため、「この結婚はいいものだ」という認識に反する事柄を、予め排除しようとする。この結婚を否定することは、そこに費やしたわたしを否定することになる。あまりに犠牲が大きいため、結婚を疑うことに一種の恐怖を感じる。 そしてこれを、「サンクコストの誤謬」と呼ぶことも知っている。莫大な投資をした事業から撤退しようにも、取り戻せない費用を、サンクコスト(埋没費用)

    俺の嫁が美人なわけ。『ファスト&スロー』はスゴ本
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    arakik10 2013/01/30
  • なぜ糞システムができあがるか

    納期が、予算が、バグフィックスが、性能、デザイン、インタフェース、使い勝手、保守が、可用性が、移行にマイグレーション、稼働率が、糞だ。そもそも要求を満たしとらんまともに動かない糞システムが、なぜ莫大な銭金かけてできあがってしまうのは、なぜか? アナリスト、コンサルPM、SE、プログラマ、テスタ、ヘルプデスク、メンテ、ユーザー、そして経営者と、それぞれの立場から言いたいことは山ほどある。それぞれの立場から「これぞ真の原因!」と叫びたいのも分かる。経営者を除き、全てのキャリアをやってきたから。だから、自信をもって断言する。糞システムができあがる、最も根っこの原因はこれだ。 一つ前の仕事をしている それぞれの立場で「やるべきこと」は分かっている。だからこそ、そのインプットが体を成していないことが明白なのだ。仕方がないので、自分で「インプット」相当を作るハメになる。 例えばプログラマ、プログラミ

    なぜ糞システムができあがるか
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    arakik10 2011/07/08
  • 「最近の若者はダメ論」まとめ

    近ごろ「最近の若者はダメ」が、(また)流行っているようなので、自エントリをまとめてみる。もし、「最近の若者は…」を見かけたら、ここを思い出してほしい。 きっかけは、職場の飲み会。「近ごろの若い連中はダメだ!」と一席ぶつオッサンがいたこと。それって、昔から言われてますね、と返すと、「何年何月何日に誰が言った!?出典どこだよ?何の根拠でそう断定できるんだよ?」ってオマエは小学生か。そこで調べてみたところ… ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 1. 近ごろの若者は当事者意識がなく、意志薄弱で逃げてばかりいて、いつまでも「お客さま」でいる件について [URL] 「最近の若者はダメだ」と昔から言われているが、特に今の若者はひどい。当事者意識が欠如しており、いつも何かに依存し、消費し、批判するだけの「お客さま」でいつづけている――という小論。出典を隠すと、内田

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    arakik10 2009/12/19
  • 大学教師が新入生にすすめる100冊

    恒例の100冊リスト。 ただし、これまでの趣向を外した。「ベスト100ランキング」は楽しいが、変わりばえしない。毎年似たような「ベスト100」をヒネり出すのも飽きた。ホントのところ、「大学新入生」と銘打っているものの、わたしのためのブックリストなのだ。読んできたやつ、未読のやつ、読みたいやつを抽出したりふり返るためのきっかけなのだから。 だから、今回はランキングをしない。母体のリストは、「大学教師が新入生にオススメする」なんだけれど、そこからの選出はわたしの手になるもの。今までのリスト作成の過程で知り合えたものや、「読まねばリスト」に追加したもの。積読山に刺さったまま、課題と化しているものを中心に100挙げた。 もちろんこの100冊を参考にしてもいいし、母体リストから自分専用の一覧を作ってもいい。母体のリストは三千弱になるが、元となったのは、以下のリスト。ブックガイドは多々あるが、「大学

    大学教師が新入生にすすめる100冊
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    arakik10 2009/05/22
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