師走になると、気が落ち着かず、年賀状の用意や、歳暮、新年の準備に忘年会と、計画を立てて進めないと、あっという間に大みそかが近づいてしまいます。 正月に食べる餅は、スーパーやコンビニで袋入りのものを売っていますから、わざわざ準備する家庭は少なくなってきたと思われます。工場で作る餅が出る前は、多くの場合、米屋さんや和菓子屋さんが注文を受けて、必要な量を必要な形でオーダーメードしていました。「形」というのは、鏡餅か、丸餅か、のし餅かの別があり、鏡餅だけは直径を「寸(約3センチ)」で表していました。 家によっては、自宅でもち米を蒸し、臼ときねでついて餅を作ります。この風習も一時は「家庭用自動餅つき器」で危うくなりましたが、最近は地域の活性化のために、小さな集会所などで年末に餅つき大会を催すことが増え、臼ときねを知らないという子が増えることは食い止められているようです。もっとも、臼やきねを手に入れる