白山比咩神社は加賀地方の鶴来(ツルギ)町(現・白山市)の、白山から流れ出る手取川を見おろす高台に鎮座しています。 手取川は古代においては比楽河と呼ばれていました。 「ヒラ」の”ヒ”は、古くから”シ”と転訛しやすい音であり、ヒラ=シラ、要するに「シラ」の川だったと(あくまで私見ですが)考えられます。 つまり「シラ」ヤマから流れ出る「シラ」の川の横に鎮座しているのです。 しかももっと大事なことがあります。 それはこの神社が、 「死の世界(あの世)」と「生の世界(この世)」のちょうど境界に位置している、ということです。 この神社は白山(シラヤマ)を源流とする手取川(シラの川)が、狭い山間部から広い平野へと流れ出る扇状地の「扇頂」部分、扇のかなめの部分に位置しているのです。 このことが意味することとは何か。 古来、「山」とは死者の霊魂が赴くところと考えられてきました。 なかでも「シラ(死と再生)」
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