お盆が過ぎて、気がつけば紫陽花の季節もすっかり終わってしまった。 この夏は、空き地で見つけた紫陽花のおかげで先代のニャンにお供えする花がずいぶん華やかだった。大ぶりで見栄えがするし、花の季節が長いうえに、切ってきても長持ちする。スーパーで買うとむしろ小さな菊ばかりになってしまうところを、自分で空き地を探しては摘んでくるようになって、むしろ賑やかに暮らせるようになったのは意外な生活のヨロコビだった。 しかし、そんな素敵な紫陽花もいよいよ茶色っぽくなって終わってしまった。まだ色鮮やかな最後の花房の2つ3つを用心深く選んで摘みながら、この後の季節どうやって花の調達をしたものか考える。 夏の間にすっかり刈り取られてしまった空き地の雑草が伸びてきたら、また少しずつなんやかや、小さな花が咲くだろうか。そう思って見回すと隅の方にささやかにマリーゴールドに似たオレンジの花が咲いていて可愛らしい。野草という