経済記者は社長、幹部から新人までを取材するから、社員より会社の「ホントウ」がよく見える。多くの企業を担当して、「違い」もわかる。これは目の肥えた記者たちによる「企業版ミシュラン」だ。 【*すごい会社70社、ヤバい会社30社の一覧】 日立の潔さはマネできない 組織を大きく変えることをいとわないトップがいる会社は魅力的——。トヨタと日立が多くの支持を集めた理由はそんなところにある。 「豊田章男社長が方針やビジョンを掲げると、社員が一枚岩になって具体化し、実現していく。その組織力には異様なほどの一体感がある。トップ就任当初に章男社長が『もっといい車を』と言い出した時、最初は幹部もポカンとしていた。が、章男社長が念仏のように唱え続けたことで、組織の隅々にまで『イズム』が浸透していった。 保守的と言われ続けたトヨタマンたちが、いまでは自動運転技術や車のIT化などの超最先端開発に我先にと取り組んでいる