【冨名腰隆】来日中のチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世が17日、東京・虎ノ門のホテルで日本人科学者らと宇宙や教育をテーマに対話した。宗教と科学の親和性に関心を持ち、約30年間、世界の科学者との対話を続けているというダライ・ラマは「仏教の教えを単に信じるのではいけない。自ら調べ、無知を取り除くことで心の健全さを養える」と聴衆に語りかけた。 対話は、ダライ・ラマが科学者らの発表に対して発言する形で進められた。平和社会を築くため他者の可能性を信じる大切さを訴えた教育学者・勝間田明子氏には「様々な観点から事象を見ることが重要で、その力は教育が与える」と話した。「世界のすべては数学で説明できる」と、数学の魅力や可能性を語ったサイエンスナビゲーターの桜井進氏には「非常に論理的な話だが、私の(数学の)理解にも限界はある」と頭をかいた。 ダライ・ラマは26日まで日本に滞在予定。国立京都国際会館で作家