北朝鮮の地下資源を世界がもの欲しそうに見ている。中国だけでなくロシア・英国・米国までも関心が高い中で特に日本が積極的だ。日本のターゲットはレアアース(希土類)だ。希土類=「珍しい土」という意のレアアースは、卓越した化学的・電気的・発光的な特性を持っており、携帯電話・コンピューター・自動車・発電機などの必須原料だ。「先端産業のビタミン」ともいう。 日本が北朝鮮のレアアースに関心を持つようになったのは日中関係がこじれながらだ。日本は中国のレアアース輸出量の56%を占めている。日中関係が行き詰まればレアアースの輸入に支障をきたすことになり日本産業は直撃を受けることになる。実際にこうした憂慮が現実としてあらわれた。日本は2010年9月に尖閣諸島(中国名・釣魚島)をめぐる領有権紛争当時に厳しい経験をした。 日本が尖閣諸島付近で操業中の中国船員を拘束すると中国は釈放を要求した。日本は拘束6日後に船員1