1954年に建造された宮城県岩ケ崎高旧体育館(栗原市栗駒)は、無垢(むく)木材を使用した木造トラス構造の希少な建造物であることが東北工大講師の中村琢巳さん(39)=日本建築史=の調査で分かった。49年に日本建築学会がまとめた教育施設の標準設計に基づき建てられた。標準設計は60年ごろに変更されたため、現存する同じ仕様の建造物は極めて少ないとみられる。 中村さんによると、旧体育館は床面積約650平方メートル(縦約36メートル、横約18メートル)で高さは約11メートル。建物の内側に圧縮や引っ張りに強い三角形の構造物(トラス)が連なり、屋根や壁など建物全体を支える。県職員の技師が設計した。 60年ごろに標準設計が変更され、建材が集成材や鉄骨に改められたため、無垢木材で教育施設が建てられたのは10年ほどの間に限られる。 旧体育館の土台には腐食しにくいクリ、トラス材には粘りがあって曲がりに強いマツ、建
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