英語の綴字 <gn> について,語頭に現われるケースについては <kn> との関係から「#3675. kn から k が脱落する音変化の過程」 ([2019-05-20-1]) の記事で簡単に触れた.16--17世紀に [gn] > [n] の過程が生じたということだった.では,語頭ではなく語中や語末に <gn> の綴字をもつ,主にフランス語・ラテン語由来の語について,綴字と発音の関係に関していかなる対応があるだろうか.Carney (247, 325) を参照してみよう. まず <gn(e)> が語末にくる例を挙げてみよう.arraign, assign, benign, campaign, champagne, cologne, deign, design, ensign, impugn, malign, reign, resign, sign などが挙がってくる.これらの語においては