倍数体ギンブナの起原[編集] メスだけで繁殖する三倍体のギンブナは産まれてくる子が全て同じ遺伝子を持つにもかかわらず、大きな遺伝的多様性を持っている。遺伝子を調査した結果、核DNAは日本の三倍体のギンブナは日本の二倍体フナとユーラシアのフナが交雑した遺伝子特徴を持っていた。更にユーラシアの三倍体フナには日本の二倍体フナの遺伝的特徴は見られなかった。そして、三倍体のギンブナは同箇所に生息する二倍体フナと核DNA・ミトコンドリアDNA共に遺伝的な類似性が高いことから、各地の三倍体ギンブナは共存している二倍体フナと稀に交雑して、その遺伝子を取り込んでいるのが明らかとなった[14]。 基本的に三倍体ギンブナは雌性発生で母親のクローンになるのだが、稀に二倍体フナの精子を受精することで四倍体のギンブナが誕生する。その際に生まれた四倍体ギンブナのオスと二倍体フナのメスが交配することによって、再び三倍体の