米イェール大学の貴重書室に保管された小さく素朴な本「ボイニッチ手稿」は、世界で最も謎の多い書物の1つだ。貴重な文書には優美な文字と不思議な絵が並び、600年ほど前に書かれたと考えられている。使われているのは未知の言語か、暗号化された言語とされ、いまだ解読されていない。(PHOTOGRAPH BY CESAR MANSO, AFP, GETTY) 長年にわたり暗号解読家たちを悩ませてきた「ボイニッチ手稿」。何語で書かれているかすら分からない約600年前の謎の本に、カナダの研究者2人がAI(人工知能)を使って挑戦し、解読方法を発見したと主張している。 その論文が掲載されたのは、学術誌「Transactions of the Association of Computational Linguistics」。だが、手稿の内容はまだ謎に包まれており、他の研究者たちは懐疑的だ。 ボイニッチ手稿とは?